都市計画的意義

 政令市となった80万人都市・新潟は,北前船で栄えた湊町です. 近世都市の完成型とも言われ, 1655年に現在地に建設された当時の極めて合理的な都市構造は, 今もそのまま残されています.
 幕末には, 函館・横浜・神戸・長崎と並んで, 開港5都市のひとつとなりました. 擬洋風建築として有名な旧税関庁舎, 昭和のRC橋である萬代橋などは, 重要文化財に指定されています.
 新潟は,京都・金沢と並んで,この規模の都市としては珍しく本格的な戦災を受けていません(注)。そのため,市街地中心部にも町屋,花街建築,洋風建築など,多数の歴史的建造物が残存します。
 郊外には, 米どころならではの豪農の館が点在し, 美しい田園集落景観が展開しています. 景観に対する市民の意識も高く, NPOなどのまちづくり活動も活発です.
 また, 県内他地域にも, 研究フィールドとして魅力的な城下町, 宿場町, 近代化遺産, 文化的景観などが多数存在します.

 

注)第2次世界大戦時, 新潟にもB29による空襲がありましたが, 市街地が壊滅するような被害は受けていません.